日本のみならず世界的にも注目を浴びている、木材を発酵させて造る「木の酒」。まさに木そのものを原料とする、世界にも類を見ないまったく新しい酒造りの技術を開発したのが、つくばに本所を構える森林総合研究所の大塚祐一郎主任研究員です。
木を発酵させられるなら、木でお酒もつくれるはず。お酒好きな大塚主任研究員ならではの発想から生まれた「木を飲む」という新たな世界は、未活用素材を使用したクラフト・ジンを手がける蒸留スタートアップ企業、エシカル・スピリッツの心をつかみ、WoodSpiritsプロジェクトとして近い将来の製造・一般販売に向けて準備が進められています。
その舞台となるのが、筑波山麓にある廃校「旧つくば市立作岡小学校」です。旧作岡小は、子どもの数の減少により2018年に秀峰筑波義務教育学校に統合され廃校となった学校の一つで、つくば市では廃校利活用の取組を推進してきました。筑波山麓の豊かな自然の中にある廃校で始まる新たな取組に、つくば市としても地元住民の方々も期待を寄せています。
木の酒ってどんなもの?
木の酒から広がる未来は?
つくばで始まっている「木の酒」を巡る新しい取り組みの“今”を、「研究者」「スタートアップ」「廃校利活用推進」という3つの視点からお届けします。